
山上 由加里
翻訳&Universal Dojoリーダー
世界と自分の境界線を溶かす
私の探求の原点は、住居建築ボランティアで訪れたモンゴルの草原にあります。最低限のものの中で自然と調和し、豊かな精神性を保ち生きる人々の姿。一方で、物質的に恵まれた日本で増え続ける心の問題。
そのギャップは、私にとって「真の幸福」を問い直す衝撃的な体験でした。
「本当の幸せはどこにあるのか」——。
その答えを求め、途上国を含む世界14カ国を巡りました。旅の中で確信したのは、住環境という「空間」が人の生き方に多大な影響を与えるということ。
私は、誰もが自分らしく在れる空間を志し、ユニバーサルデザインの本場であるカナダでインテリアデザインを学び始めました。
現地では高齢者住宅、5つ星ホテルや高層マンションなど、様々なジャンルの空間設計に携わりました。
しかし、華やかな最前線で直面したのは、ある矛盾でした。そこにあったのは、流行として消費され、数値にされた快適さ、住む人の心が置き去りにされた「商業化された美しさ」でした。
まるで用意された正解のように「美」が体系化されている光景を目の当たりにしたとき、私自身もまた、答えを自分の「外側」に探していたことに気づいたのです。
本来、理想の空間も幸せの形も、百人いれば百通りあるはずです。そんな時、私はTommyさんと「tabi to manabi」チームに出会いました。
日本哲学の根底にある「人としての軸」を尊ぶ考え方に深く共鳴し、この普遍的な価値を世界へ届けたいと参加を決意しました。
用意された「正解」に自分を当てはめるのではなく、一人ひとりが自らの心と向き合い、人生を自分の手で創り上げることができる社会へ。
私はインテリアデザインというツール、そして tabi to manabi の「Universal Dojo」という場を通じて、皆さんが独自の人生哲学を構築していく第一歩をサポートします。
人生は、一瞬一瞬が学びの連続です。世界のどこにいても自分らしく、世界と自分の境界線を溶かしていく。そんな生き方を、私自身も一人の人間として、今日も学びながら実践し続けています。
経歴
・大学にて社会学を専攻。心理学・人類学・宗教学など心と社会の関わりを軸に、福祉環境やユニバーサルデザインを研究。
・在学中にモンゴルでの住居建築ボランティア、バングラデシュの福祉施設・NGO団体でのインターンを通じ、途上国や最貧困地域の住環境と心の関係性を肌で学ぶ。
・卒業後はカナダ・バンクーバーへ渡り、デザイン学校にて、ユニバーサルデザインと空間設計の専門資格を修得。
・その後、現地のデザイン事務所で福祉施設から5つ星ホテル、高層マンションまで、多岐に渡る空間設計プロジェクトに携わる。